キャリアパスについて

コンサルタントには、役割に応じたタイトル(役職)があります。最初は情報収集などが主な業務となる「アナリスト」から始まり、最終的には経営を担当する「パートナー」になるまで、役職に応じて職責が重くなっていきます。コンサルティング業界のキャリアパスについて詳しく知り、将来的な目標を、より明確に描きましょう。

コンサルタントのVSOP

コンサルタントのキャリアは「VSOP」と覚えてください。それぞれ、V(Variety)多様性、S(Specialty)専門性、O(Originality)独創性、P(Personality)人格の頭文字となります。

若いうちはさまざまなことを貪欲に吸収し、知識や経験を蓄える時期です。コンサルタントの基礎となる能力を身に付け、幅広く経験することが求められます。その後、プロジェクトやチームをリードする役割を担う時期になると、今後、自分が強化したい専門領域を明確にする時期となります。ITなのか会計なのかSCMなのか、など自分のキャリアの方向性を決める時期です。

その後、さらに経験を積むと、特定の領域に強いコンサルタントというだけではなく、自分ならではのオリジナリティが必要となります。例えば「会計領域に精通したコンサルタントだが、製造業の連結経営管理にも強く、グローバル案件の経験が豊富である」とか「SAPの導入経験があるだけではなく、サプライチェーンの生産管理や在庫管理などの業務にも精通している」など、特定の領域の中でさらに細分化された専門性を身に付けたり、ソリューションだけではなく、業界軸での専門性を高めるなど自分ならではの個性が求められます。

そして最終的に会社のマネジメントクラスになると、メンバーの指導やクライアントとのリレーション構築はもちろん、さらに人としての魅力が必要となります。コンサルティングファームのトップに立つ人は、経験の豊富さや頭の良さだけではなく、人としての魅力がなければ務まりません。多くのメンバーから慕われ、クライアントからも必要とされるからこそ、厳しいコンサルティングファームのマネジメントクラスとして勝ち残れるのです。そうでなければ短命政権で終わり、転職すら危ぶまれる状況に陥り兼ねません。コンサルタントを目指している方は、ぜひ「VSOP」を念頭においてキャリアの構築を図ってください。

一般的なキャリアパス

アナリスト
(V)
アソシエイト、リサーチャーなど
1~3ヶ月程度の研修にてビジネスマナーからコンサルティングの方法論などを体系的に学んだ後、プロジェクトにアサインされます。プロジェクトではコンサルティングに必要な情報収集や分析、資料作成、プログラミングなどが主な業務となります。新卒入社した際のスタート地点であり、コンサルタントとしての基礎となるスキルを学びます。
コンサルタント
(S)
シニアアソシエイトなど
プロジェクト内の実働を担当するのが主な業務です。学んだ知識を実際の業務を通じて経験値化させる時期であり、一定の範囲の業務を任せられますが、それに見合うだけのセルフマネジメント能力が求められます。
マネージャー
(O)
プロジェクトマネージャー、マネージングコンサルタントなど
プロジェクト進行における責任者です。クライアントの要望を汲み取り、コンサルタントやアナリストに対して明確な指示を出す役割を担っています。業務は非常に幅広く、様々な役割や能力が求められます。
パートナー
(P)
ディレクター、ヴァイスプレジデント、プリンシパルなど
経営者として企業の運営に携わります。具体的な業務としては営業活動、プロジェクトの管理、メンバーの指導、さらにはセミナーでの講演や書籍の執筆など多岐に渡ります。コンサルタントが目指す到達点の一つです。

 

あるコンサルタントのキャリアパス ~アナリストからパートナーまで~

新卒としてコンサルティングファームに入社したアナリストがパートナーになるまでのキャリアパスをご紹介します。

アナリスト
23歳

新卒としてコンサルティングファームに入社しました。

まずは情報収集や分析を始め、ミーティングの議事録作成などを担当。それらの業務の合間に勉強を続け、1年が過ぎたころにはプロジェクトに関わるミーティングに参加できるようになりました。仕事は非常に忙しく、帰宅が遅くなる日が続いたこともありましたが、何でも貪欲に吸収しながら充実した日々を過ごしました。

コンサルタント
25歳

入社から2年ほど経ってからコンサルタントにキャリアアップしました。

ここから、クライアント先のメンバーと直接話をする機会が与えられたり、部分的に切り出された領域とはいえ、提案書や報告書の作成を任されたりするようになりました。また、新卒入社のメンターとしての役割なども与えられ、コンサルタントとしての楽しさと自己の成長が実感できるようになりました。

マネージャー
30歳

コンサルタントとしてのキャリアを積み重ねてクライアントの人脈も増え、さまざまな仕事をもらえるようになったことが評価されて、マネージャーにキャリアアップしました。

プロジェクトではリーダーとして、クライアントとの折衝や提案などを行うとともにシステム開発のプロジェクトにおいてはアライアンスパートナーの取りまとめなども担当することになりました。クライアントからは直接指名していただくこともあり、コンサルタントとして非常に充実した日々を過ごしました。また、仲間と共に新しいソリューションの開発や営業なども精力的に行いました。さらには、社内だけではなく、社外の交流会にも積極的に参加することで、さまざまな人脈を形成することができました。

パートナー
38歳

プロジェクトを成功に導いた実績とクライアントとのネットワーク構築の結果が認められ、パートナーに就任しました。

今までの仕事とは異なり、さまざまなプロジェクトの統括を同時に担当するようになりました。当然ですが、高い受注(売上げ)目標が与えられているので、営業に行く機会も増えました。また、執筆活動を行ったり、ビジネスセミナーにて講演を行ったりする機会も増えました。現在は総勢100名のメンバーを率いており、若手社員の成長を見守るのが非常に楽しい毎日です。

ちなみにパートナーとなっても、1週間に最低5冊は本を読んでいますし、社内外の人脈形成は今まで以上に積極的に行っています。時代に取り残されないように新しいソリューションやビジネスをキャッチアップする必要もあります。椅子に座って指示を出すだけの仕事ではないですね。将来は独立して、自らのコンサルティングファームを設立したいと考えています。

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