コンサルティング転職を成功に導くチェックポイント

コンサルティング業界への転職を目指す際は、書類(レジュメ)と面接に関して事前に対策を練ることが重要です。こちらではコンサルティングファームにおけるレジュメ作成時の注意点や、アピールポイントおよび面接対策についてご紹介します。

レジュメ対策

コンサルティングファームは非常に人気のある業界であり、さまざまな業界、業務経験者が対象となることから入社を希望する方は非常に多く、企業によっては月間の応募者数が500名以上になることもあります。実際に私が外資系コンサルティングファームにて採用を担当していたときは1日に20件を超える応募者のレジュメを見ていました。同様に、この業界の人事担当者は毎日膨大な数のレジュメをチェックしているため、ポイントを外した魅力のないレジュメであれば全く相手にされません。まず基本的にNGとなるのは以下のようなレジュメです。

  • 誤字脱字があるもの
  • ボリュームが多すぎて要点がまとまっていないもの
  • 業務内容が箇条書きで書かれているだけのもの
  • 志望動機がHPの丸写しだったり、他社の使いまわしだったりするもの
  • センスがないもの

上記の項目についての詳細な説明は不要かと思いますが、最後の「センスがない」について少しご説明させていただきます。ここで言うセンスとは「想像力」のことです。面接官が自分のレジュメを見た際に何を感じるかという視点がなく、独りよがりの内容になっているレジュメは、その時点でNGになります。例えば、転職が多いのに転職理由が記載されていないもの、今まで経験してきた領域とは別の領域に応募しているのに、業務や経験の親和性やキャリアプランに関するコメントが記載されていないもの、短期間で退職しているのに、その理由の記載がないもの......。レジュメを見た人が感じるであろう疑問に対する回答が記載されていないものは「センスがないレジュメ」と判断されます。面接の場であれば、その場で回答することで対処できますが、レジュメの場合はフォローができません。その結果、よほどニーズに合致している方でなければ、人事担当者はそのまま不合格通知を送信することになります。なお、レジュメに疑問を抱かせる内容を盛り込んで、面接で確認したいという衝動を起こさせるという高等テクニックもありますが、あまりお勧めできません。単に自分の説明に終始するのではなく、相手がどのように感じるかを想像し、それに対応した内容のレジュメを作成してください。

以下のようなレジュメも注意が必要です。

情報漏えいの恐れがあるもの
過去に担当していた公開不可なプロジェクトやクライアント名、新製品の発表や業務提携、企業統合の内容などがそのまま記載されているケースです。もちろんレジュメの内容は社外秘で扱われ、その内容が外部に漏れることはないのですが、応募先の人事とはいえコンフィデンシャルな内容まで記載するのは避けるべきです。
手書きレジュメを郵送したもの
手書きのレジュメを郵送される方がいますが、人事は応募者の情報をデータで管理しているため、データ送信の方が好まれますし、字が汚い場合はそれだけでマイナス評価となります。

具体的な記載内容

面接時に提出するレジュメに記入すべきことは、取得している資格や単なる経験業務の羅列ではありません。もちろん、業務内容の親和性はチェックされますが、求められているのはどのような業務を行ってきたかではなく、その業務における役割、重要性、難易度、さらには個人とチームに分けた成果となります。アピールすべき情報は「あなたが今までにどのような業務をどのような役割で行っていたのか」そして「どのような成果を収めたのか」ということです。

  • 今までに関わってきた業務内容
  • その業務の重要性や役割、難易度など
  • その成果(個人とチームに分けて)

面接対策

面接まで進むことができた場合、どのような点に留意して臨めば良いのでしょうか? 面接では基本的に時間軸(過去、現在、未来)を踏まえて会話を展開してください。『過去』は、今までどのような経験をしてきたのか、どのようなスキルを持っているのかという視点で、『現在』は、なぜこの企業に応募したのか、今までの経験やスキルを活かしどのような貢献ができるかという視点で、『未来』は、どのようなキャリアプランを持っているか、将来何をしたいかという視点となります。

過去
  • 今までの経験
  • 得意領域(スキル)
  • 思考
現在
  • 志望動機
  • 応募企業と自分の親和性
  • 貢献度
未来
  • キャリアプラン
  • ビジネスプラン
  • 志向

面接官の着眼点

面接を担当する相手によって、着眼点が異なることを理解しましょう。面接官が人事であれば、人物、志向、カルチャーへの適合度などパーソナリティに比重を置いているケースが多く、部門のマネージャークラスであれば、プロジェクトにおいてバリューが出るか、プロジェクトに必要な人材かどうか、つまるところ一緒に働きたいかどうかという視点でのジャッジとなります。もし、部門の責任者との面接であれば、「収益」という観点から稼働率、アサイン(プロジェクトへの配属)の可否、案件受注への貢献度など企業全体に貢献できるかという視点で面接を行うケースが多いのです。このように、面接官によって着眼点が異なるため、どのような方と面接を実施するのかを事前に把握し、それぞれの面接官に対応した対策を練る必要があります。

行動特性インタビューとは?

面接官はコンサルタント未経験の方の適性を見極めるために、その方の過去の行動特性をチェックします。これは「行動特性インタ ビュー」といって、応募者の過去の行動を深堀りすることで、その方の行動プロセスや思考パターンを浮き彫りにし、コンサルタント に必要なコンピテンシーとの適合を見極めるという手法です。 この行動特性インタビューの対策としては、過去の経験に対し、どのように考えどのように行動したかを話せるように事前にシミュレーションをしておくことが重要です。

例えば今までの経験を教えてくださいという質問に対して、 日常のルーティン業務以外に業務プロセスの見直しなどを行ったと回答したとしましょう。 それに対して、『なぜ実施しようと考えたのか?』、『具体的に何をしたか?』、『苦労した点とその対処法』、『具体的な効果』、 『その経験から得たものは何か?』など、ひとつの事象に対して深く堀り下げて質問をされます。よって、表面的な回答で切り抜けようとすると支離滅裂な回答になってしまいます。 面接に臨む際に今までの経験を振り返り、ご自身の中で整理しておくと良いでしょう。

ケースインタビューについて

多くの戦略ファームがケースインタビューという面接手法を導入しています。 ケースインタビューとは相手が論理的かつ説得力がある結論を導くことができる人物かどうかを見極める手法で、 一言でいえば戦略コンサルティング業務のロールプイレイングです。具体的な例を挙げて説明しましょう。

(問)
ABC社は現在業界2位の電機メーカーだが、 今後、売上高を拡大することで業界1位を目指したい。 そのためにはどうすれば良いか?

(考え方)
まず状況分析を行い、ゴールを確認しましょう。このときに面接官に質問をすることが可能なので、必要な情報収集を行うために的確な質問をしてください。当然ですが、どんな質問をするかも評価の対象です。上記の例題でいえば、売上増加と利益増加は必ずしも同じではないことに注意し、売上増加のために何をすればよいか、何を知る必要があるかを考えてみてください。

状況分析として
  • 1.マーケットシェアは?
  • 2.競合他社との製品、品質、価格などの比較
  • 3.競合他社のマーケティン活動や開発状況
  • 4.顧客満足度は?
売上増加に向けての選択肢
  • 1.販売量を増やす ・・・・・新しい顧客の開拓 or 流通チャネルの拡大 or 販売・マーケティングの強化
  • 2.1人当たりの売上単価を増やす
  • 3.値上げ

状況分析を踏まえ、売上増加に向けてどのような施策が良いのかを判断する。 必ずしも正解は1つではありません。状況を的確に分析し、論理的かつ妥当な答えを導いているかが重要です。

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